夏の脱水と心臓への影響
夏は気温や湿度が高く、汗をかくことで体内の水分が失われやすい季節です。特に高齢の方や、高血圧・心臓病などで治療中の方は、脱水が心臓や血管に負担をかけることがあるため注意が必要です。今回は、夏の脱水が心臓に与える影響と予防のポイントについて解説します。
脱水になると体の中では何が起こる?
汗を多くかくと、水分だけでなくナトリウムなどの電解質も失われます。十分な水分補給ができない状態が続くと、体内を循環する血液量が減少し、血液が濃縮されやすくなります。
血液量が減ると、体は血圧を維持するために心拍数を増やすなどして対応します。その結果、心臓に普段以上の負担がかかることがあります。また、脱水による血圧低下によって、立ちくらみやめまい、ふらつきが起こる場合もあります。
脱水は心筋梗塞や不整脈にも注意
脱水によって血液が濃縮すると、血栓ができやすい状態になる可能性があります。もともと動脈硬化がある方では、心筋梗塞や脳梗塞などのリスクにも注意が必要です。
さらに、発汗によってナトリウムやカリウムなどの電解質バランスが崩れると、動悸や不整脈の原因となることがあります。
特に、高血圧、心不全、狭心症、不整脈などで治療を受けている方は、夏場の体調変化に気をつけましょう。
心不全の方は「水分をとりすぎてもよい」とは限りません
脱水予防には水分補給が重要ですが、心不全や腎臓病などで水分・塩分制限を受けている方は注意が必要です。
「暑いから」と急に大量の水分を摂取すると、逆に体液量が増えて心臓に負担がかかり、むくみや息切れなどが悪化する可能性があります。また、利尿薬を服用している方では、暑い時期に脱水や腎機能低下、電解質異常が起こることもあります。
自己判断で薬を中止したり、水分量を大きく変更したりせず、主治医に相談することが大切です。
夏の脱水を防ぐために
のどが渇いてから一度にたくさん飲むのではなく、こまめな水分補給を心がけましょう。高齢になるとのどの渇きを感じにくくなるため、時間を決めて水分をとる方法も有効です。
また、長時間の屋外活動を避け、エアコンを適切に使用することも重要です。体重や血圧を日頃から確認しておくと、急な体調変化に気づきやすくなります。
夏の「いつもと違う症状」は早めに相談を
夏場に、強いだるさ、めまい、動悸、息切れ、胸痛、尿量の減少、急激な体重変化などがみられる場合には、単なる夏バテと思い込まないことが大切です。
一宮市のすぎうら内科ハートクリニックでは、循環器疾患をはじめ、高血圧や生活習慣病などの診療を行っています。暑い時期の血圧変動や動悸、息切れなど、心臓に関する気になる症状がありましたら、お早めにご相談ください。
夏を元気に過ごすためにも、適切な水分管理と暑さ対策を心がけましょう。